ブランド定義とSEOデータを広告に活用。CPAを20万円から2万円へ削減

業種・規模
情報サービス業/200名/上場グループ企業
予算
200万円/月
支援内容
ブランド定義/Google広告/LP作成/SEO

概要

情報サービスを提供する企業に対し、ブランド定義を起点としたデジタルマーケティング支援を実施しました。

従来はGoogleの検索(リスティング)広告を中心に集客していましたが、競争激化によってクリック単価が上昇し、新規の潜在顧客を獲得しにくい状況となっていました。

そこで、まずブランド定義を行い、サービスが狙うべきターゲットユーザーを明確化。そのターゲットに向けたSEOコンテンツを展開し、ユーザーデータを蓄積しました。

それをGoogle広告へ活用し、検索広告に加えてディスプレイ広告を展開。ターゲティング、広告クリエイティブ、コンバージョン設計を一体で改善しました。

課題

これまでインターネット広告では、Googleの検索広告を中心に潜在顧客を獲得していました。

しかし、競合サービスの増加によって広告オークションの競争が激しくなり、クリック単価は約2,000円まで上昇。広告費を投じても十分な流入を確保しにくくなり、潜在顧客の獲得数も減少していました。

検索広告は、すでに関連するサービスを検索している関心度の高いユーザーへアプローチしやすい一方、検索需要の範囲を超えて潜在層との接点を広げるには限界があります。競争が激しいキーワードでは、クリック単価の高騰も避けにくい状況でした。

そこで、検索広告だけに依存する集客から脱却し、SEOを通じてターゲットユーザーとの接点を増やしながら、自社のウェブサイトにユーザーデータを蓄積できる仕組みを構築する必要がありました。

蓄積したデータは、Google広告の機械学習にも生かせます。ファーストパーティデータをシグナルとして「最適化されたターゲティング」を活用し、既存のオーディエンスを超えてコンバージョンにつながりやすい新たなユーザーを見つけることが可能です。

そのため、広告運用だけを個別に改善するのではなく、ブランド定義によってターゲットを明確にし、SEOでユーザーデータを蓄積し、そのデータを広告配信の最適化へつなげる一連の仕組みを構築することが課題となっていました。

ご支援内容

ターゲットと広告クリエイティブの基準となるブランド定義

まず、「誰に、どのような価値を提供するサービスなのか」「競合と比較して何が違うのか」「どのような課題を持つ企業に選ばれたいのか」というブランド定義を整理しました。

その上で、ウェブサイトへのアクセス数を最大化するのではなく、Google広告の学習に活用できる質の高いユーザーデータを蓄積するため、「このサービスは、どのような課題を抱えるユーザーを対象とするのか」を決定。これにより、マーケティング施策全体で狙うターゲットが明確になり、自社との関連性が低いユーザーを極力含めない設計につなげました。

さらに、ブランド定義で整理した提供価値や顧客課題を広告クリエイティブにも反映。Googleのディスプレイ広告で使用するバナーを新たに制作し、ブランドイメージとの一貫性を保ちながら、クリックにつながるキャッチコピーや訴求内容を設計しました。

Google広告で活用するユーザーデータを蓄積するためのSEO

SEOは、ウェブサイトの月間ユーザー数を増やすこと自体を目的とせず、Google広告で活用するユーザーデータを蓄積するための施策として設計しました。

ブランド定義で明確にしたターゲットユーザーが検索すると考えられるキーワードを分析し、事業やサービスとの関連性が高いテーマに絞ってコンテンツを制作しました。

検索ボリュームが大きくても、ターゲットとの関連性が低いキーワードは原則として対象外としました。月間ユーザー数が数百程度であっても、広告配信の学習にとってノイズとなるユーザーを極力含めず、将来的な顧客になり得るユーザーのデータを蓄積することを優先しました。

SEOを単独の集客チャネルとして捉えるのではなく、自然検索を通じて質の高いユーザーデータを継続的に蓄積し、そのデータを広告運用へ活用できる基盤を構築しました。

SEOで蓄積したデータを活用したGoogle広告・LP作成

SEOによって蓄積したユーザーデータを活用し、既存の検索広告に加えてGoogleのディスプレイ広告を展開しました。

ウェブサイトを訪問したユーザーのデータを広告配信に活用し、ブランド定義で定めたターゲットに近いユーザーへ配信を拡大。

広告クリエイティブについても既存素材を流用せず、ブランド定義を基にディスプレイ広告専用のバナーを新たに制作しました。サービスの提供価値や顧客が抱える課題を短時間で理解できるコピーとビジュアルを設計し、ブランドイメージだけでなくCTR(クリック率)も意識して改善しました。

さらに、低いクリック単価で獲得した潜在ユーザーをコンバージョンへつなげるため、ディスプレイ広告専用のLPも作成しました。検索広告経由のユーザーと比べてCVR(成約率)が低いことを前提に、課題への共感からサービス理解、無料ユーザー登録まで段階的に情報を伝える構成としました。

ブランド定義でターゲットを明確にし、SEOでノイズの少ないユーザーデータを蓄積し、そのデータをGoogle広告へ活用する流れを構築しました。さらに、広告バナーとLPまで一貫して改善することで、広告配信からコンバージョンまでの費用対効果向上を図りました。

成果

従来の検索広告では、CPC(クリック単価)が約2,000円まで上昇していました。これに対し、SEOで蓄積したユーザーデータをシグナルとした最適化されたターゲティングに活用してディスプレイ広告を展開した結果、約20円まで抑えることができました。

無料ユーザー登録のコンバージョン率(CVR)は、検索広告が約1%、ディスプレイ広告が約0.1%でした。ディスプレイ広告は検索広告と比べてCVRが低いものの、クリック単価を大幅に削減できたことで、無料ユーザー登録1件あたりの獲得単価(CPA)は約20万円から約2万円へと10分の1に低下しました。

今回の大きな成果は、単にディスプレイ広告へ予算を移したことではありません。ブランド定義によってターゲットを明確にし、そのターゲットに向けたSEOコンテンツを通じて関連性の高いユーザーデータを蓄積。そのデータを最適化ターゲティングに活用することで、低いクリック単価でもターゲットに近い潜在顧客へ広告を届けられる仕組みを構築しました。

現在のGoogle広告では、入札額や配信対象の最適化など、多くの処理をAI・機械学習が担っています。そのため、広告管理画面上の細かな調整だけでなく、どのようなユーザーのデータを広告プラットフォームへ与えるかが成果を左右します。

今回の事例では、ブランド定義、ユーザーデータの蓄積、広告配信を一連の施策として設計することで、検索広告だけに依存せず、潜在顧客を低コストで獲得できる広告運用体制を構築しました。

同じような課題をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

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